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2018 グランドスラム 全仏オープン ドロー発表当日 大会展望

 5月27日(日)から6月10日(日)の二週間にかけてフランスで行われるグランドスラムが開幕します。

  そのメーンドローが5月25日(金)日本時間で深夜の2時に発表されました。

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主な不出場選手

 主な不出場選手で決定しているのは以下の通です。

 ・ロジャー・フェデラー 休養

 ・チョン・ヒョン 足首の怪我のため

 ・ミロシュ・ラオニッチ 怪我のため

 シード選手では上記3名の欠場が発表されています。

 それ以外で気になる選手は、ローマを途中棄権したデルポトロ、クレーシーズンでの怪我が長引いているクライノビッチ、同じく欠場が続くキリオス当りがドロー発表時の欠場の可能性があるとの事です。

 *追記 新たに怪我が長引くシード26予定のクライノビッチ、シード28予定のルブレフの2選手の欠場が決まり、シードにも変更が出ております。

 グランドスラムは1回戦、戦える状態かどうかを判断し罰金制度が設けられるだけに動向が注目されます。

 また、上記3名の欠場により、5月21日(月)時点でのシード35位までにシード権が与えられる事が既に決まっています。現在行われているリヨンやジュネーブのポイントは反映されません

 

 シード1 ラファエル・ナダル

 シード2 アレクサンダー・ズべレフ

 シード3 マリン・チリッチ

 シード4 グリゴール・ディミトロフ

 シード5 ファン・マルティン・デルポトロ

 シード6 ケヴィン・アンダーソン

 シード7 ドミニク・ティエム

 シード8 ダヴィド・ゴファン

 

 シード9 ジョン・イズナー

 シード10 パブロ・カレーニョブスタ

 シード11 ディエゴ・シュワルツマン

 シード12 サム・クエリー

 シード13 ロベルト・バウティスタ・アグート

 シード14 ジャック・ソック

 シード15 ルカ・プイユ

 シード16 カエル・エドマンド

 

 シード17 トーマス・ベルティヒ

 シード18 ファビオ・フォニーニ

 シード19 錦織 圭

 シード20 ノバク・ジョコビッチ

 シード21 ニック・キリオス

 シード22 フィリップ・コールシュライバー

 シード23 スタン・ワウリンカ

 シード24 デニス・シャポバロフ

 

 シード25 アドリアン・マナリノ

 シード26 ダミアン・ジュムホール

 シード27 リシャール・ガスケ

 シード28 フェリシアーノ・ロペス

 シード29 ジレ・ミュラー

 シード30 フェルナンド・ベルダスコ

 シード31 アルベルト・ラモス・ビノラス(繰り上がり)

 シード32 ガエル・モンフィス(繰り上がり)

 

 シード選手の恩恵は3回戦までシード選手と当たらない事です。

 また、1~8位と25位~32位が3回戦で当たるため、シード19の錦織選手はナダル等のトップ選手との対戦は4回戦まで避けられる事になります

 

 シード選手を見ると、昨年迷惑ノーシードとして猛威を奮ったベルダスコがシード内に収まりましたが、復調していれば脅威となるワウリンカ、ジョコビッチ、錦織が17~24位にいる当りが難しいドローとなりそうです。

 

 いずれにしても、ナダルがいるかどうかで局面は変わるでしょう。

 

 

日本人選手予選

 日本人選手では、ストレートインが既に決まっている錦織、杉田、プロテクトランキングの西岡の他に、予選からダニエル太郎、添田、内山の3選手が参加しておりましたが、2回戦までに敗退してしまいました。

 グランドスラムの予選は3戦勝ちあがり方式となっており、本選に出るだけでもタフという事です。

ダニエル太郎が予選からの理由

 ダニエル太郎の場合は現在のランキングが80位と普通であればストレートインできるランキングにいますが、グランドスラムはエントリー時点で予選か本選かに切り分けられます。その期日が6週間前なのです。6週間前ですとイスタンブールの優勝の前であり、ランキングは114位であったため予選からの登場となってしまいました。

 ただし、シードランキングはドロー発表時という事で、ダニエル太郎は予選参加する選手の最上位であったため、予選シード1位で参加する事となりました。

 そのダニエル太郎は2回戦でノバク選手に6-1,6-0の完敗を喫し、全仏オープンの期間はチャレンジャーツアーに回る事が決定しています。

 


 


 

ドロー表

  27日(金)日本時間の深夜2時過ぎにドローが発表されました。グランドスラムではそれまで好調だった選手でも1回戦敗退があり得るなど、そのプレッシャーはかなりのもので波乱も予想されますが、ことクレーに関しては絶対的本命が存在します。

 

Aブロック 大本命ナダルに若き才能はリベンジなるか 

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本命 ナダル

対抗 シャポバロフ

 トップシードでクレーキングのナダル。

 これに対して上位シードでナダルを脅かせそうな選手は見当たりません。下位シードでも挙げるとすればシャポバロフとなるでしょう。常に攻撃的なプレイを貫きナダルにプレッシャーをかけ続ければ早い段位で当たるナダルに対しては苦戦を強いる可能性はあるでしょう。

 とは言え、初戦のドルゴポロフも含めて3回戦までに消耗する事も考えられず、すんなりとナダルが上がる可能性を否定できません。

 反対側ではシュワルツマンがランキングを急上昇させここまでシードを上げました。しかし今シーズンのシュワルツマンは若干強度に欠けており、昨年程の期待感は持てないと考えます。

 アンダーソンもマドリードではSFまで到達しましたがクレーコートが得意というわけではなく、QFが目標となるでしょう。

 

Bブロック ハードコートプレイヤーが並ぶ

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本命 チリッチ

対抗 エドマンド、フォニーニ

 これがハードコートならかなりの激戦区という印象のグループとなりました。

 この中ではクレイではフォニーニとチリッチの実績が光ります。フォニーニは過去クレーでナダルを倒している数少ない選手です。

 順当に行けばチリッチやフォニーニ、勢いがあるエドマンドの3人が4回戦までに当り、その勝者がSFまで行く可能性が高いです。

 反対側では不気味に光るデルポトロですが、マドリードのプレイや体調面を考えるとそれ程多くの期待を掛けれる状態にないように思います。

 

 


 


 

Cブロック ジョコビッチ復活の試金石的なブロック

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本命 ゴファン

対抗 ジョコビッチ、カレーニョブスタ

 粒ぞろいのクレイコーターが並び、トップ4のディミトロフもいますが、何といってもシード20のジョコビッチにどうしても注目が集まるグループでしょう。

 マドリード、ローマで錦織に連勝し、特にローマではSFまで進出しナダルにある程度の強度を強いる試合を見せた事により完全復活を謳う紙面が多く見られましたが、全く信用はおけないでしょう。それほどここ2シーズンのジョコビッチは試合毎の波がありすぎます。昨年のローマのティエム戦の完勝後の決勝でのズべレフの完敗ぶりはあまりに衝撃的でした。そのイメージを払拭する程の出来には到達していません。

 ジョコビッチに関しては試合のどこかで精神的に持たなくなる部分がどうしても見受けられます。それは、昨年の全仏のティエム戦の3セット目、今年の全豪でのチョン・ヒョン戦の3セット目、ローマでの2回戦エドマンド戦のファイナルセットの最終ゲーム。あまりにも無気力に、そして試合に負けても笑みを浮かべるなど、あきらめた表情はジョコビッチファンに取って無視できない場面です。この側面がローランギャロスで見られる可能性は低くないと見ます。

 そしてこのグループの面々を見ますと、先ほど言及した通りそれなりの質のクレーコーターがひしめくも、復活を印象付けるならしっかり全員倒して上がっていって当然という面子でもあります。負けたとしてもしっかりとした内容で最後まで戦い切れるかがまだまだジョコビッチの課題のように見えます。

 そういう意味では本命不在ながらも、一番手に上がるのはゴファンでしょう。2月にディミトロフ戦で顔面直撃の打球を受け1か月以上は満足にボールに対処できない感じでしたが徐々に調子を取り戻しつつあります。そして何より昨年の全仏での3回戦のセバイオス戦で防水カバーに足を取られた敗戦の悔しさは残っているでしょう。あの時のゴファン程、今のゴファンは仕上がってはいないと見受けられますが、トップ選手として踏みとどまるならばここは踏ん張りどころです。ジョコビッチかディミトロフが上がって来たとしてもしっかり打ち破っていく事が必要となります。

 その他ではキリオスも注目されてしかるべき選手ですが、あまりにも試合に出な過ぎており、活躍は期待できません。

 シード権を得たベルダスコですが昨年程上位を脅かす出来はなかなか今年は難しいと見ます。 

 

Dブロック 打倒ナダル候補がズラリと並ぶ激戦区

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本命 ズべレフ

対抗 錦織、ティエム

 ボトムハーフでナダルを避けられたグループで本来ならばよいグループなはずですが、面子を見ますと今年深いラウンドでナダルと対戦し、良い勝負を見せた選手が揃っており、かなりの激戦区です

 まずはズべレフです。3週連続決勝、しかもマスターズ2連戦とグレードの高い大会でのこの成績はかなりのものです。プレイぶりもクレーコートではイズナーよりもサーブの質が高く、ナダルの左右振りにもしっかり対応できるストロークとフットワーク、更には兄のミーシャゆずりのネットプレイを身に着けつつあり、巨体で隙がなく、そして見た目も華やかで爆発的にファンを増やしていますし、それも納得の実績と質を見せつけます。このグループといわず、大会でもナダルに一番近いのはズべレフと言っても異論はないはずです。

 これに対する選手はこのグループには複数います。

 ティエムは今年のクレーコートでまだ1敗のナダルのその1敗をつけた選手です。しかも内容もナダルを常に押しての完勝でした。全体的なパフォーマンスは昨年より若干落ちるとは感じるものの、ここぞのポテンシャルはやはり大きく、迷いのないテニスをした時はかなりの強度を見せます。

 更には錦織もこの対抗グループに入るべき存在です。モンテカルロではベルティヒ、チリッチ、ズべレフを破り、ローマではディミトロフを破るなど、ランキング3,4,5位の選手に短期間で勝利しており、その結果によって自信も回復しています。ジョコビッチに2連敗したとはいえ、テニスの質は全く問題ないです。

 対抗に上げるにはまだ弱いとはいえ、チチパスも無視できない存在になりつつあります。まだ19歳になったばかり、昨年はほとんど表舞台に立っていなかった彼が今年はグランドスラムのシード権をうかがうまで急速にランキングを向上しました。特にバルセロナではティエムも破り決勝でナダルの壁を体験しました。プレイぶりは粗削りな部分と冷静な部分をもっており、まだ安定はしませんが、そこが魅力でもあります。

 これら選手が早い段階で当たるこのグループは注目に値するでしょう。

 


 


 

日本人選手 

錦織(19) ナダルを避けらた以外は厳しいドロー

 ボトムハーフでナダルを避けられたとは言え、ズべレフやティエムが同居するなどなかなかにハードなグループに入りました。

 とはいえ、ここまでの錦織の復帰後の歩みは順調で、ランキング3~5位を全て倒している事により大きく自信が回復しています。

 まだまだ開発途上でイン率が悪いファーストサーブ、更には正確性が十分ではないフォアショットをもってしてもこの成績を成し遂げている事も大きく、つまりはまだまだよくなる余地を残しているという事です

 これは威力あるバックハンドを中心に、試合の組み立てに関する試合勘を急速に戻してきた事につきます。敗れはしましたがジョコビッチ2連戦でも質の悪いテニスはしておらず、クレイコートに入ってからは試合にはしっかり入れています。

 錦織の課題はその集中力の持続であり、グランドスラムの長丁場でしかも、怪我明け初の5セットマッチは本人にとっても挑戦となります。

 

 ドロー的には2回戦の対戦可能性のあるペールが早くも鬼門です。彼との成績の相性は悪いです。その原因は試合中にペースを乱すような仕草を見せる事もそうですが、見た目の容姿に対する意外なほどのバックハンド精度の高さです。錦織もバックハンドは正確ですがペールはそこに威力が加わっており、その二面性を含めて錦織との相性の悪さに繋がっている帰来があります。更にはペールは地元フランスの声援を一斉に浴びます。全仏は他のコートに比べても客の声援の格差がある会場であり、かなりのアウエーの中の試合となります。

 まずは序盤戦をしっかり勝っていけるかどうかでしょう。

 

杉田 連敗脱出にも相手は経験豊富な格上選手

 ここまで8大会連続の初戦敗退となっており、試合展開でいけそうな時に取れずにずるずると負ける試合を続けているうちに、試合の質も悪化しています。ラケットに当たるシーンも出てきており、本人自体の焦りも見えますが、これは予想の範疇であり、実力に対して実際のランキングよりも高い位置に居たという事が改めてわかる状況です。

 初戦の相手はセバイオスですが、昨年4回戦まで進出しており、サーブ、プレイスピードや経験全てがセバイオスが上回っています。ランキングは下でも厳しい試合となるでしょう。

 杉田は自分のランキングをあまりみないで本来の自分のテニスをやるという原点に立ち返って今後数大会は試合ができるかどうかがランキングを大きく落とさない部分にかかってきます。現状それがしっかりできて70位台に留まれるかどうかという所であり、このままですとハードコートシーズンに入る前に100位近辺まで下がってしまいます

 

西岡 全豪の再現はなるか?

 現在のランキングは260位台。チャレンジャーの予選に出るような状況でなかなか成績が上がってきていません。本人には焦りがないと言えば嘘となるでしょう。回復には時間を要するかもしれません。

 そんな中で1回戦は曲者ベルダスコとの対戦で、勝つ可能性は高くはないでしょう。とはいえ全豪では同程度のシードのコールシュライバーに粘り勝ちをしました。西岡の信条の粘りを見せてここでもアップセットできれば今度のチャレンジャー大会への自信ともなっていくでしょう。

 実力的にはこの位置にいる選手ではないため、焦らずとはいえ、しっかりここでポイントや自信を回復していきたい所です。

 


 


 

テレビ放送

民放

テレビ東京

 全国区ネットではないテレビ東京では、注目試合、及び日本人選手の試合を放送の事です。ただし、試合時間が流動的であり、ライブ対応は限定的となりそうです。

 

CS系

WOWOW、WOWOWオンデマンド 

 グランドスラムの試合はWOWOWが放映権を握っており、日本人選手を中心に注目試合を放送する予定です。

 また、パソコンやタブレットなどでの3チャンネルのオンデマンド放送にも対応しています。

 また、WOWOWオンデマンドは5月末日までに基本無料のキャンペーン中となっており、1回戦全てと2回戦の一部の試合が無料で視聴が可能となります

   

 


 

2018 ATP1000 F決勝 ナダル 対 Aズべレフ イタリア国際

 5月20日(日)日本時間の23時からイタリア国際オープンの決勝が開始されます。

 決勝のカードは、クレイキングナダル、これに対するのは3週連続優勝を狙う若き王子様アレクサンダー・ズべレフ。

 過去の成績はナダルの4勝0敗。直近ではデビス杯のドイツ対スペインで、復帰試合となったナダルがストレートの完勝を収めました。

 ここまでの勝ち上がりは、ナダルがフォニーニの反撃にあいはしたものの、SFのジョコビッチ戦で互いに良いプレイの中でも粘りを見せて貫禄勝ちをするなど、マドリードでの負けを払拭する出来です。

 対するズべレフは3週連続の13連勝と勢いと確かなプレイ精度を見せます。SFのチリッチ戦は激戦となり、1stセットはタイブレーク、2ndセットは先にブレークを奪われながらも深く厳しいショットでチリッチを追い詰めての逆転で下しました。

 互いにレベルの高いSFを戦っており、決勝戦の疲労具合も気になる所です。

 

1stセット

 第1ゲーム、ナダルのサービス。開始からズべレフの緩急をつけたプレイが目を引く。ドロップショットでナダルを崩し、更にはフォアの強打でナダルを攻めいきなりの3つのブレークポイントを掴む。ここをボレーなので2つは凌ぐものの、深いショットのラリーでナダルのフォアショットがアウトし、ズべレフが先行ブレークを掴む

 第2ゲーム、いきなりブレークを奪ったズべレフは、しかしナダルの深いリターンに苦しみこちらもいきなり3つのブレークポイントを握られる。ここでズべレフのドロップショットにナダルもそれ以上のドロップで応酬し、ナダルがブレークバックに成功する

 第3ゲーム、互いに序盤からギア全快で挑む白熱する。このゲームはナダルのサーブがさえ、ラブゲームキープする。

 第4ゲーム、ナダルが前に出てプレッシャーを掛けると、ズべレフがダブルフォルトを犯し、ナダルが2つのブレークポイントを掴む。ナダルは深い位置に構えてズべレフの強打をことごとく拾うと、上下の動きで狙いすましたフォア逆クロスが華麗に決まり、ナダルがブレーク先行する

 第5ゲーム、決勝のナダルの集中力は際立つ。ズべレフも良いプレイを見せるも上下の動きでズべレフのバックアウトを誘い、ナダルがキープする。

 第6ゲーム、ズべレフが簡単に40-0とするも、ナダルの深いショットや、ドロップに対する反応、更にはフォアのダウンザラインショットなどでデュースに持っていかれる。更にはズべレフがリターンを力み、このゲームもブレークポイントを握られると、コードボールをナダルが強烈なスマッシュで沈め、これでナダルは5ゲーム連取となる2ブレークを果たす

 第7ゲーム、ナダルのサービンフォーザセット。ナダルはサーブもよく、深いコースのサーブで崩し2つのセットポイントを掴むと、ワイドに振り、ネットに出てのボレーショットでナダルがこのゲーム6-1と6ゲーム連取で取ります

 

 ズべレフのサーブの威力は悪くありませんが、相手は決勝仕様のナダル。プレイの精度や勝負所での決めきる力でズべレフを圧倒していきます。

 とはいえ、ズべレフはストロークでも戦えており、何かのきっかけさえあればいい勝負になる可能性はあります。どこまで追いすがれるでしょうか。

 

2ndセット

 第1ゲーム、ズべレフのサービス。ナダルのプレイ精度は衰えず30-30となる。ここから深く下がったナダルに対するドロップショットを決めるズべレフがキープする。

 第2ゲーム、雲行きが怪しい会場の上空。ズべレフの深いショットにナダルがリターンに迷いズべレフが2つのブレークポイントを掴む。ナダルの浮いたボールにズべレフがライン際に鋭いフォアリターン、これをナダルがネットにかけ、ズべレフがこのセットも先行ブレークを握る

 第3ゲーム、1stセットは先行ブレークを生かせなかったズべレフは、強烈なリターンでナダルを攻めるとナダルのリターン精度が少しずつ狂い、ズべレフがラブゲームキープで凌ぎ、1stセットとは違う流れに持ってくる。

 第4ゲーム、シード1、2位の決勝という事もあり、立ち見も出る満員の会場に厚い雲に覆われる空。ズべレフのギアがさらにあがりズバックハンドストレートにナダルが反応できないシーンが出てくる。更にはナダルのバックハンドクロスがアウトになり、ズべレフが2つのブレークポイントを掴む。ここで左右に振りデュースに持ち込むと、ナダルのバモースの声が響く。それでもナダルはリターンが安定しない。更にはドロップをドロップで返され、再びブレークポイントを握られると、ズべレフのバックハンドのダウンザラインショットが決まり、ズべレフが2ブレークで4ゲーム連取する

 第5ゲーム、ズべレフは30-30と押されるも、リターン精度が鋭い。更にはサービスエースでこのゲームもキープし、5ゲーム連取となる。

 第6ゲーム、ナダルがようやくのキープを果たす。

 第7ゲーム、ズべレフのサービンフォーザセット。0-30とされるも、ナダルのリターンが浮いたり、アウトになったりし、ズべレフにセットポイントが来る。すると、またもズべレフのバックハンドストレートにナダルは追いつけず、ズべレフが1stセットのお返しとばかりの6-1でゲームを取り、セットオールとなる

 

 ナダルのプレイ精度が若干落ちたにしても、ズべレフのバックハンドが強烈で、粘りのナダルが追うのを止める程の鋭さで勢いは完全にズべレフに行っています。

 このままいくとズべレフが物にしそうな気配が漂いますが、経験豊富なナダルだけに、セット間でどのように立て直すでしょうか。

 

ファイナルセット

 第1ゲーム、ナダルのサービス。ナダルはまだ焦りが見られ簡単にネットにかけ15-30とされる。更にはバックハンドリターンがネットにかかり、思わずラケットを投げそうになるという珍しい仕草をみせ、ズべレフにブレークポイントが来る。ここでzべレフの鋭いリターンをナダルが背面ボレー、更には逆ハンドボレーでこのピンチを防ぐ。ここで雨脚が聞こえるぐらいの雨が落ちてくる。ナダルのリターンがアウトになり、再びブレークポイントを掴むズべレフ。これをナダルが防ぐも、強烈な打ち合いからの前に出たナダルの横を抜くショットでズべレフが3度目のブレークポイント。更には互いが前に出るプレイで、ナダルのジャンピングボレーがわずかにアウトになり、3セット連続でズべレフがブレーク先行する形となる

 第2ゲーム、互いの選手が雨でプレイがし難いとクレームを入れる中続行される。互いの強打がなかなかラインを割らない非常にレベルの高い打ち合いも、最後はズべレフがナダルの足を止めるフォアショットを決め、キープする。

 第3ゲーム、このゲームはナダルが無難にラブゲームキープで試合に留まる。

 第4ゲーム、ナダルが横を抜く素晴らしいショットはあったものの、ネットに出て強打を打ち続けたズべレフが比較的楽にキープする。

 第5ゲーム、ここで再び雨脚が強まり、15-0から10分程度の中断となる。すると、ズべレフのリターンがアウトになるなどし、ナダルがキープする。

 第6ゲーム、ゲームを開始しようとした最中、またも雨脚が強まり今度はシートカバーをかぶせ、長い中断となる。開始後、ナダルはリターン精度があがり、それまで支配されていたラリーで逆に前に出てズべレフを左右に攻めてデュースに持ち込む。ここでズべレフがフォアリターンを力みネットにかけ、ナダルにブレークポイントが来る。すると、ナダルのバックハンド強打にズべレフのリターンが浮き、ナダルがブレークバックに成功する

 第7ゲーム、中断後からはナダルはネットに出てズべレフに強打をしかける展開に様相が変わると、ズべレフのリターン精度が今度は徐々にずれて、ナダルが容易にキープする。

 第8ゲーム、ズべレフは1stサーブイン率がかなり落ちる。すると2ndサーブではこれまで深く構えていたナダルが若干前に構えるように攻撃的姿勢を見せると、ラリーでも押し、ジャンピングスマッシュでブレークポイントを掴む。更には互いの深い強打の応酬でナダルが前に出ると、ズべレフのロブショットがわずかにロングとなり、ナダルがついにブレーク先行させる。

 第9ゲーム、迎えたナダルのサービンフォーザチャンピオンシップ。強烈なフォアの逆クロスがコーナーに決まり、ナダルに2つのチャンピオンシップポイントが来る。ここでナダルがスマッシュを見せるもズべレフも強打で返し踏みとどまる。更には互いに脅威の粘りのリターンの応酬も、最後はナダルのネット前に落とすボールにズべレフが2バウンドリターンで僅かに及ばず、ナダルがこの激戦を締めくくりました

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 流石決勝という出来で、互いにプレイ精度が高く見ごたえのある試合でした。1stセットから2ndセットの流れでズべレフが押し切る展開も、雨の中断から前に出るプレイを増やし積極性を増した事が勝因となったように見えます。

 

スタッツ

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 セット毎に流れが入れ替わり、ファイナルセットではズべレフがそのまま行く気配がかなり漂っていただけに、ナダルの雨での中断での巻き返しは見事でした。それまで徐々にくるっていたリターン精度を気にするよりも、前に出ての攻めの姿勢を選んでズべレフに苦しい態勢を敷いていたのが終盤効いていました。

 ズべレフもナダルの左右振りやスマッシュも十分対応できており、昨年同じローマの地で優勝していますが、今回の準優勝の方が確かな実力であがってきた感があり、十分に回りを納得させる出来だったのは間違いありません。尚且つ3週連続決勝のタフな中でこれだけのパフォーマンスを見せており、全仏でも体力の心配の懸念は大分払拭されているように思います。

 それにしても、平均207キロの1stサーブを見せたズべレフに2本しかサービスエースを許さないナダルのパフォーマンスは目立ちませんが驚異的に見えます。

 

 全仏オープンを来週に控えておりますが、当初クレーコートが始まった時は怪我明けのナダルとティエムのパフォーマンスが心配されましたが、この両者、並びにズべレフの3人が全仏では注目の的になるのは間違いありません。

 そしてジョコビッチに連敗はしたもののプレイ精度に安定感が出てきた錦織もベスト16まで強豪との対決を避けられる17~24位のシードとなったため、今後に期待できるでしょう。

 

2018 ATP1000 SF準決勝 ジョコビッチ 対 ナダル 22時開始 イタリア国際

 QFで行われたジョコビッチ対錦織は、序盤の錦織の好調ぶりを凌ぎ切ったジョコビッチが技ありの勝利を収めました。

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ジョコビッチ目線の振り返り

 錦織視点はこちら⇒2018 ATP1000 QF準々決勝 錦織 対 ジョコビッチ 惜しくもフルセットで敗れる イタリア国際

 ジョコビッチ視点からすれば、コールシュライバーに完勝していたのは既に見ていて知っていた事から、前回とは違い第1ゲームから力を入れたショットと抑える部分を織り交ぜで質の高いラリーを展開します。しかし、それでも錦織の勢いが衰えません。とりわけ1stセットは1stサービスが要所で決まり、1度もブレークを奪う事ができませんでした。最後の第8ゲームでは少しメンタル的にも落ちてしまった印象すらありました。

 第2セットに入っても先にブレークポイントを握られる展開も、バックハンドの強打で振り回し始めると流れは変わります。1つブレークを奪った後は、バックハンドのリターンで錦織の態勢を何度も崩し、結局第2ゲームの錦織の3つのサービスゲームを全てブレークする事に成功します。また、サーブの感触を確かめるために、セカンドサービスでもダブル1stサーブをするなどし、ブレークを1つ返されても表情には余裕が見えました。

 ファイナルセットになってもジョコビッチ優勢で進むも、今シーズンのファイナルセットでの勝率が0勝4敗が示すように、体力的に厳しいのかエラーが連発してくると、錦第3ゲーム、特に何もない所からトイレットブレークし、ネジをまき直しに掛る。徐々に錦織がジョコビッチのサーブにショートポイントで対応しきれなくなると、ジョコビッチは更に攻勢を掛けていきます。そのプレッシャーからか錦織は1stサーブを厳しく行き過ぎて入らなくなります。最終的には60%台だったものの大事な所でほとんど入りませんでした。そしてそこをジョコビッチは逃しません。

 結局ファイナルセットも3つのブレークを奪い、試合展開には競っていたように見えても内容は完勝と言ってもよかった出来ではないでしょうか。2ndサーブ叩き、バックハンド狙いでのヤマを貼る鋭いショット等は、錦織のやられたくないという所を見事についており、頭を使った勝利に見えました。またそういう攻めをしていたからこそ錦織の1stサーブは狂いました。

 

ジョコビッチの真の意味での現在地を確認する試合

 SFの相手はクレーキングのナダルです。ナダルはQFで地元選手のフォニーニの奇想天外なプレイに惑わされ1stセットを落としてしまいますが、そこからは粘りと強度、それとフォニーニのフィジカルに異常が出たところをついて左右に振りまくり、2nd、ファイナルセットは押し切りました。

 ローマでのナダルは、マドリードでティエムに連続セット記録及び連勝記録を破られた後の大会とあって入りに注目が集まりましたが、その初戦からいきなり力を振り絞るプレイが目立ちました。特に3回戦のシャポバロフ戦はシャポバロフの攻撃的なテニスを全て受け止めると、2ndセットはシャポバロフのメンタルを完全に折るような圧巻のテニスを見せました。

 フォニーニは元々読めない選手という事と地元選手という事もあり、中盤もたついた所はあったにせよ、危機感を覚えるや否やギアを上げてしっかり勝利しております。

 

 対するジョコビッチは、錦織戦では試合中に若干落ちた時でも自分を鼓舞する姿を見せ、しっかりと立て直してフルセットでの連敗記録もストップさせ、気分的にはかなりいい状態で望めます。そして相手はクレーキングです。

 現在尻上がりに見えるジョコビッチの調子は本当に上がってきているのかを確認する意味ではこれ以上の強度の相手はいないでしょう。

 

 試合的にはナダルが有利という見方に疑いはないですが、試合中に考えて対応するジョコビッチが見れるならば、面白い試合展開も予想されます。

 

 試合は5月19日(土)の日本時間22時頃開始です。

 

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